11月11日(火)
【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙】米国に帰化したブラジル人がイラク戦争に参加した。バイーア出身のトゥーリオさん(三二)はアメリカ軍に在籍し、軍事物資補給の業務を望んでいたが、まだ訓練中だった一月にイラク戦に召集された。
トゥーリオさんはクエートに到着後、戦場に入り、第八二パラシュート部隊の一員としてバグダッド空港の占拠を援護した。四月九日の戦争終結宣言の後も、チグリス川にかかる橋を占拠し、首都に残留していたイラク兵と一戦を交えた。「私の息子は、自分の身を守るために銃をとって戦うとは一度も想像しなかった。息子は信仰心があつく、そうすることはとてもやりきれなかったにちがいない」と、アマゾーニア地方連邦大学総長で、父親のトウリーニョさんは話す。
八月十九日に発生したバグダッド国連本部への自爆攻撃の直後、トゥーリオさんは救出作戦に参加した。メーロ国連特別代表をはじめ、二十二人が死亡した事件だった。スペイン語とポルトガル語で助けを求める声が多かったため、息子は救出部隊に通訳として呼ばれたという。
トウリーニョさんによると、トゥーリオさんはあまりにも多くの蛮行を目の当たりにし、緊迫した状況に直面することを余儀なくされている。戦争で友人を失い、自殺しないよう友人を元気づけなければならなかったという。トウリーニョさんは息子が戦争による精神的ダメージを受けていないかどうか心配し、一月か二月に帰伯する予定である息子の心がすさんでいないことを願っている。