飢餓ゼロより失業ゼロ=雇用創出が最優先=北東伯に自立心育成策を
11月13日(木)
【ヴェージャ誌】国内最大の民間企業ヴォトランチン・グループの総帥アントニオ・E・モラエス氏はブラジルが必要としているのは〃飢餓ゼロ〃計画ではなく〃失業ゼロ〃計画だと訴えた。そのための雇用創出が急務だとした。
次は同氏との一問一答。 【飢餓ゼロ計画は、こじきを生み出すという根拠は】貧乏人は哀れみを請わない。職を請う。労働の結果として報酬を得、家族が潤うことを願っている。何もしないで富だけ得ようとする悪人は、少数しかいない。飢餓ゼロ計画は人々に依存心を起こさせ、自立心をなえさせる。北東伯地方を、自立心のない人間が住む所にしている。
【どうすればよいと思うか】雇用創出の妨げとなっている全ての制度を、排除すること。歴代政府は大金を掛けて非能率的な公社を造り、民間企業のうち特に小企業の立ち上げを妨げた。その結果、サンパウロ市の企業の七〇%はアングラ企業だ。 【どんな制度が、雇用創出の妨げとなっているか】全てが、現政権の責任ではない。大きな原因は、グロバリゼーション。国際競争力を養うための能率向上とコスト削減はやむを得ない。しかし官僚制度を改善して、企業に協力すること。裁判制度は鈍くて高く、わいろが横行。
【五カ月連続で金利を引き下げたが効果は】あった。しかし、思い切って引き下げ、経済成長率を世界水準に持っていくことだ。年々成長率が低下し、世界水準以下とは情けない。
【成長率の低下は前政権の責任というが】全ての政権には長短がある。責任転嫁する前に、問題解決に取り組むのが先。過ぎたことを悔やむのは、愚かだ。大統領に聞く耳があるなら、非能率的な公営化政策をやめて、雇用創出政策に専念することが先決。
【世界的な事業家の言葉に、感銘したことがあるか】ない。大会社の社長の言葉は、ほとんど現場を知らないきれいごとの話で役に立たない。
【誰の経済理論が、正論と思うか】誰の経済理論も信用できない。確信しているのは、二足す二は四であることだけ。それ以外は共感できないし、くだらない話を聞く時間もない。
【自叙伝を書くか】自叙伝を書くつもりはない。社訓を書いた。「年々九%以上、成長せよ」と書いて会議室に掛けた。私の時代の成長率を、次期世代も達成するよう命令した。
【証券取引所に関する見解は】ボトランチンの株式公開を考えているが、ブラジルの制度は複雑で困っている。ブラジルでは株式を公開して資金を作ると、株主のことは忘れてしまう人が多い。株式市場が、成長してから公開する考えだ。
【どんなかけが好みか】事業リスクにかけるだけだ。働き、投資し、雇用を創出し、その収穫を再投資すること。ちっぽけなかけは好みではない。そんなことにかかわったら、今日の私はない。今は働かずリスクも負わず金利で、ぬくぬくと生きている人が多い。そのうち低金利になったら、これらの人は働かざるを得なくなる。それからブラジルは成長する。