11月13日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】ニウトン・ルースさんは、リオ市郊外で発泡スチロールの箱にアイスキャンデーを詰めて路上で売り生計を立てていた。偶然非政府組織(NGO)に出会ったのが、幸運の始まりだった。
フィニンベステ傍系のバンコ・ド・ポーヴォことリオ・クレジットを訪ねた。ルースさんは半ズボンにゴム草履を履いて、銀行に入ったが丁重に応対してくれた。小口与信で資金を借り、ミキサーと小型冷凍機の手付金を払った。
ルースさんは自宅でアイスキャンデーの製造を始めた。四個を一レアルで卸し、利益は一〇〇%になった。こうして二年が過ぎた。ルースさんは、八千レアルの大型機が欲しいと夢が膨らんだ。リオ・クレジットに何度も融資申請をした。
ようやく、銀行から自宅へ視察にきた。千レアルの融資が決まった。ルースさんは、これを手付金に入れて念願の大型機を入手した。開業手続きも行い、晴れて法人となった。再度融資申請を行ったが今度は、バランス・シートを作成しろといわれ困っている。
NGOでバランス・シートの作り方を勉強し、フィニンベステから直接融資を受けた。大型冷凍倉庫を据え、使用人も三人雇い八千レアルの大型機が整然と並んでいる。