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給料、窃盗団に奪われた=瀬戸市のデカセギに半年未払い

11月13日(木)

 今年四月十八日、愛知県瀬戸市の人材派遣会社、ショセイ産業から、請負先、豊田市の工場に給料を運んでいたパウロ・ノナカさんが窃盗団に襲われ、二百三十一万五千四百七十円を奪われる事件があったが、同派遣会社に雇用されているデカセギら十人の給料が未払いとなる問題が発生している。一日付、インターナショナル・プレス・オンラインが報じている。
 ショセイ産業の従業員、ジェトゥーリオ・オザワさん(五四)は、同社は被害を受けた従業員たちに、給料運搬に関するいかなる責任も回避する書類に署名をさせた上、年利二〇%の貸付金を勧めていたと証言。「一人がもう一人の借金を保証した。印鑑や署名もなく、あらかじめ印字された書類に同意しなければならなかった」という。
 半年経っても、盗まれた金は発見されず、従業員たちは給料を受け取ってない。オザワさんとジョルジ・アントニオ・カルデーナス・ナヴァーロさん(三六)ら計五人は労働基準監督署を介して、未払い給料ついて抗議した。しかし、派遣会社は、弁護士の助言の下、事件に対して同社に責任はないと、支払いをつっぱねた。
 ショセイ産業は、「ノナカさんは一般の従業員であって、給料運搬に関しては、彼に運搬を頼んだ従業員各自の責任となる」と述べている。