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コラム オーリャ!

 ブラジルから日本へのデカセギ、三十万人と言われて久しい。そのなかで、若くして日本に渡り、工場労働に従事した後、ヒップホップ・グループで一世を風靡しつつある日系人がいる。
 ロベルト・イシカワさん(三一)率いる「天才S MCS」が独立レーベルからアルバム「ファッサ・ア・コイザ・セルタ」を初リリース。平和や愛、社会に対する批判などをテーマにしたオリジナル十曲が収められている。詞は日ポ両語がちりばめられ、聞くに新しい。
 リーダーのロベルトさんは幼少の頃、サンパウロ市で路上生活をしていた。デカセギ時代も、「世界を変えたい」という夢を日夜、思い描いていた。
 昨今、日本のデカセギからは暗い話ばかりだが、ロベルトさんのように、信念を貫く若者も確かにいるようだ。(さ)

03/11/15