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コラム オーリャ!

 十六日文協で開かれた古本市に出掛けた。移住者の読書傾向を知りたい気持ちが傍らにあった。
 手に取る本は実際、日本の同世代の人たちと変わりないよう思える。ただ、日本であれば孫に買い与えるだろう「児童向け世界文学全集」の類は売れ残っていた。
 一方、「農業関連の本はないですか」と販売員に尋ねる人がひとりならずいたことには感心させられた。時代は移り変わってもコロニアの基本は農業にあるな、と。
 一世の農業者に向けた企画が少ない。文協に対しそんな不満の声を聞いた。改革を押し進めるなか、「日本語と農業」を置き忘れているとしたら、それはコロニアの中枢機関として十分なものに映らないのも事実だ。
 二十日文協で日本農業界の革命児横森正樹さんの講演会がある。六つの日系農業団体の働きかけで実現するが、次回は文協の先導に期待。 (大)

03/11/18