11月27日(木)
国連総会の主要機関である国連貿易開発会議(UNCTAD)が来年六月にブラジルで、四年に一度の重要な総会を開催するにあたり、日本からは大臣クラスの重要政治家の参加が見込まれている。
国連貿易開発会議は一九六四年に、開発途上国の貿易、投資、開発の機会を最大化し、世界経済への円滑な統合を支援することを目的に設立された。加盟国は百九十二カ国で、日本は創立時から加盟。本部はスイス・ジュネーブにあり約四百人の職員のうち、邦人職員は十五人。
四年に一度開催される総会の、九六年の南アフリカ・ミッドランドには池田外務大臣(当時)、〇〇年のタイ・バンコクには小渕首相(当時)が参加した。来年六月十四日から十八日にサンパウロで開催される総会にも、同様に大臣クラスが参加する可能性がある。
ただし、同時期に日本の参議院選挙があることから、サンパウロ総領事館では、参加する政治家の人選や、その機会を利用した日伯間貿易交渉の有無は「全く未定」としている。
この総会は、以後四年間の活動方針を決定する重要な会議で、第十一回となる次回のテーマは「途上国の開発戦略とグローバルな経済プロセスとの間の政策一貫性の強化」。WTOドーハ・ラウンドで、途上国と先進国との対立が表面化している中、UNCTADにおける議論の動向に注意が集まっている。