11月28日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十七日】サンパウロ市中心部イジエノポリス通りのイタリア総領事館本部に二十六日、三人組の強盗が入り、高額の現金と職員らの私物などが盗まれた。この事件でイタリア総領事は、イタマラチー宮(ブラジル外務省)に、ブラジル側の外国総領事館に警備を強化するように抗議すると言明している。
三人組は同正午三十分ごろ、同総領事館本部ビルに侵入。民営警備会社から雇った警備員二人を取り押さえ、職員らを脅迫して私物を取り上げ、金庫にあった現金約七千三百レアルを盗んだ。事件当時、少なくとも約四十人が同ビル内にいた。
強盗二人は、警察が来ることを恐れて逃走。残りの一人は、三八口径の拳銃を持っていたにもかかわらず、武装せずに領事館で働いているイタリアの軍人に取り押さえられた。
ジアン・ルカ・ベルチネット同総領事は、「この軍人が武装していなかった理由は、イタマラチー宮がイタリアの銃器の持ち込みを禁じたため。また二十四時間体制で警官が領事館の警備をするべきだが、たまにパトカーが通るだけ。多くの国を訪問したが、領事館本部に警官が一人もいない国は見たことがない。在ローマ・ブラジル大使館は軍隊がガードしているというのに」と憤っている。
皮肉なことに、イタリア総領事館本部は、市警誘拐対策課(DAS)のすぐ近くにある。