11月29日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十八日】高等裁判所は二十七日、ロライマ州のネウド・カンポス前知事から提出された前任者特権を適用する前知事逮捕状の無効申請を取り下げた。同州で起きた三億二千万レアルの横領事件に関与したとして同前知事は二十六日、ブラジリアで拘束され同州ボア・ヴィスタ拘置所へ連行された。
ボア・ヴィスタ連邦地裁が逮捕状を発行したことで、州知事の執務に関する訴訟は高等裁でのみ行われるべきだと、地裁発行の逮捕状を無効とする控訴を行った。同事件は連邦地裁で〃いなごスキャンダル〃として審理を行い、さらに四十人を共犯者として拘束した。
逮捕状の無効申請を却下した高等裁のフォンセッカ判事は二十六日、前任者への特権適用は欠陥法であり、審議中だという。一九九九年までは前任者も特権適用の範囲に入れたが、現在は現職者のみを対象とする方向へ動いている。
カルドーゾ前大統領は昨年十二月、前任者の手落ちを刑事犯以外には、特権を適用することを容認した。最高裁は、知事の業務上判断の誤りなど刑事犯以外で前任者にも特権を適用するか、同法令の合法性を検討することになった。
連邦警察の〃エジプトの害虫〃作戦は、知事周辺の側近や州議、連議の秘書らが幽霊公務員を仕立て、公金横領に関与したことを確認している。これだけ大規模な不正事件を前知事が黙過していたのか、連警は疑問視している。