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「南」に目向ける=年末・年初連休の観光=日系旅行社のすすめ

11月29日(土)

 年越はどこで過ごしますか?新年まであと一カ月。クリスマスから正月にかけての連休に、旅行に出掛ける人も多いはずだろう。年末ツアーの集客合戦もそろそろ大詰めの段階。日系旅行社の多くは、南部ブラジルやパタゴニアなど南方面に目を向けているようだ。各社自慢のツアーを聞いた。
 「新年を海上で迎えるのは、ブラジルでは縁起が良いと言われています」。サクラ観光の担当者はそう、強調する。 
 サンタカタリーナ州最大の町、ジョインヴィレ。バビトンガ湾には大小十四の島々が浮かび、風光明媚な光景が広がる。対岸のサンフランシスコ・ド・スル市間を遊覧船、プリンス号が周遊している。
 この船内での年越に同社は目をつけた。船にはレストラン、バー、プールなどがそろう。大晦日の晩にはライブ演奏や花火も楽しめるという。ツアーは、四泊六日でこのほか、ブルメナウ(SC)やクチリーバ(PR)にも足を運ぶ。
 南米大陸で十一月から三月にかけて旬な場所と言えば、パタゴニア。カラファテが黄色い花をつけ、動物たちの動きも活発化する。チリ・パイネ公園は、切り立った山々や群青色の氷河が見られ、南米の国立公園の中で最も美しいとされる。
 オペレーター(パックツアーの企画会社)のファイブ・シーズン社は「トレッキングで大自然を肌で感じてほしい」と観光をPRする。初心者でも無理のないコースを設定。「子供連れでも十分楽しめる」。
 「半年前からホテル代を払い込んであります」と力を込めるのはアルファインテル南米交流。サンタカタリーナ、リオグランデ・ド・スル州の観光地を七日間で巡るパックを用意した。
 ベントゴンザルベス(RS)でのワイナリ―見学、ラグーナ市(SC)でのホエールウオッチングなど「山岳地帯や海岸地帯の見所がいっぱい」だという。
 同社の担当者は「南半球が夏に入るこの季節、日本人は涼を求める。そのため、南部方面の旅行に人気が集まるのではないか」と話している。