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コチア農校メロン祭り=7日手塩にかけた1800個出品

12月2日(火)

 コチア農業学校で南米七カ国の農業研修生らが精魂込めて栽培してきたネットメロンが順調に生育しており、七日、同校で開催される第二回メロン祭りに完熟したメロンが出品されることが確実となった。
 コチア農業学校はジャカレイ市にある。サンパウロ市からアイルトン・セナ街道、または、ズットラ街道をリオデジャネイロ方向にすすみ、約七十キロ地点でドン・ペドロ街道に乗って、アチバイア方向に左折して十キロ地点にある。
 ネットメロンは日本種のロックスター、シャロン1、シャロン2、アリスト夏2、アリスト盛夏、メイプルと、JICA(国際協力機構)パラグァイ農業総合試験場で開発されたルーナ・イグアス種を加えた七種類で、約千八百本が植えられている。土作りにこだわり、すべて有機栽培なのが特徴だ。一株にメロン一個仕立てなので、果実にキズをつけないよう慎重な手入れを行っている。
 農業研修は、米州開発銀行・多国間投資基金(BID・FOMIN)の無償資金協力を得てオイスカ・ブラジル総局(高木ラウル会長)が、コチア農業教育技術振興財団(池田之彦代表理事)と提携して実施しているプロジェクトで、研修生たちは、十三日の研修修了を前に有終の美を飾ろうとメロンの手入れに余念がない。修了式は新装なったジャカレイ文協会館で行われる。
 メロン祭りに出品されるメロンの重量は、一個一キロ三百グラムから八百グラムまでの差があるが、「これはそれぞれの品種の特性によるものです。好みに応じてお求めください」と佐々木エジガルド指導員は説明している。
 すでに、リベルダーデ歩こう友の会やアベ・ツーリズモなどが、それぞれ大型バス二台の予約が満杯になるなど、甘く爽やかな味のメロンへの関心が高まっている。
 会場での食べ物と飲み物は、ブラジル農協婦人部連合会が用意する。アルジャ花祭りで好評だった〃笹巻き弁当〃も登場する。メロンの他に研修生たちが無農薬栽培で育てた新鮮な野菜も出品される。メロン祭りの来場者には、巣立ってゆくアルゼンチン、チリ、パラグァイ、ペルー、ウルグァイ、コロンビア、そしてブラジル七カ国の研修生たちに励ましの言葉を期待したい。