12月5日(金)
[河北新報一日]サッカーのクラブチーム世界一を決めるトヨタカップ(十四日、横浜国際総合競技場)に、山形県最上町から総勢三十人の友情応援団が乗り込む。出場するACミラン(イタリア)のMFで、同町と親交の深いカカ選手(二一)=本名リカルド・イゼクソン・サントス・レイテ=が来日するためだ。カカの父親ボスコさんの招待で「わが子のように成長を願う」との思いで応援席にこいのぼりを掲げ、力いっぱい声援を送る。
カカは昨年、十九歳でワールドカップ(W杯)日韓大会のブラジル代表入り。〇六年W杯南米予選でも代表に名を連ね、将来のエースと目されている。今年八月、高いボールキープ力を買われ移籍金八百五十万ドル(約十億千万円)でミランに加入、活躍している。
最上町の民間団体「もがみ国際交流協会」(佐藤久之助会長)の招きで、一九九三年にサンパウロFC(ブラジル)ジュニアチームメンバーとして町を訪問。九六年には弟と父親が町を訪れるなど、家族ぐるみでのつき合いを続けている。ジュニアチームと協会との交流事業も継続中だ。
トヨタカップ観戦は、同協会の押切政志事務局長が個人的に親しいボスコさんにチケットを依頼したのが発端。世界中のファンが注目し入手が難しいにもかかわらず、ボスコさんが三十枚ものチケットを準備してくれたため、急きょ町内でツアーを組んだ。
小学生二人を含む応援団は十四日早朝、バスで町を出発。日帰りの強行スケジュールだが「子どものころに会ったカカの成長を、親のような気持ちで見守るため」(押切事務局長)、席にこいのぼりを飾りエールを送る。
押切事務局長は昨年6月、W杯準々決勝のブラジル―イングランド戦前にカカと対面、旧交を温めた。カカは当時を懐かしみ「今度は、子どもらにサッカーを教えに町に行きたい」と話していたという。
ミランは昨季の欧州チャンピオンズリーグで優勝。南米クラブ選手権優勝のボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)と対戦する。