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年金改革、水泡に帰す=INSS赤字拡大で相殺

12月9日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】ルーラ政権が実現しつつある年金改革をもってしても、社会分野といった別の分野に予算を回す余裕が連邦予算内には生まれない。退職公務員の約十億レアル、民間企業の従業員の十七億レアルを超える掛け金増加分は、国立社会保険院(INSS)の赤字拡大により〇四年には完全に相殺される。
 〇四年にINSSの赤字は初めて公共部門の赤字を上回る見込み。INSSの赤字は、社会保障省の予測では〇四年に三百十五億レアルに、専門家の予測では三百六十億レアルに達するという。
 数十年間続いた黒字の後、INSSの赤字は九五年に初めて四億六千五百四十万レアルの赤字に転落した。それ以降赤字は拡大の一途をたどり、〇二年に同赤字は現在の価値で一八三億レアルに達した。〇三年は二百七十二億レアルになる見通しだ。
 拡大するINSSの赤字を埋め合わせるには新たな年金改革が必要だという考えが強まっている。いやでもルーラ政権はINSSの改革を余儀なくされそうだ。「GDPが年三・五%成長し、最低賃金が上昇しなければ、INSSの赤字はGDP比一・八から二・〇%以内に抑えられる」とモラエス元年金局長は述べた。
 セシン元社会保障相は、現状を打開するには年金支給額の計算基準の変更や支給開始年齢の引き上げといった別の方法を模索すべきとしている。同局長は支給開始年齢を最低五年は引き上げるべきだが、政府が今それを提案するのは難しいとみている。

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