12月10日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】サンパウロ市からモジ・ダス・クルゼス行きの郊外電車で八日夜、スキンヘッド三人組がナッシメントさん(一六)とレイテさん(二〇)の二人に、ブラス・クーバス駅を通過中の電車から跳躍をするように強制した。
ナッシメントさんは、腕を骨折して一命を取り留めた。レイテさんはホームと車両に挟まれ頭部を強打し重症、医師は回復困難とみている。三人組はサンパウロ市ブラス駅から乗車、おのやヌンチャクで二人を脅し、窓を開けて飛び降りるように命令した。
乗客らの証言によれば、三人組は白人で頭髪を丸刈りにしたスキンヘッド(反社会性を誇示する若者集団)。始発駅から終点まで、若い乗客らにけんかを売っていた。モジ・ダス・クルゼス駅のカメラは、三人組が下車した様子を撮影している。警察は追跡中。
ナッシメントさんはスキンヘッドが、いつも襲って暴力を加えるパンキに間違われたらしいと供述した。犠牲となった二人は、ちょうどパンキ・ロックのTシャッツを着ていた。二人は当日、モジ・ダス・クルゼスのボーリング場へ向かっていた。
スキンヘッドは二〇〇〇年二月、サンパウロ市レプブリカ広場で十八人がネリスさんを撲殺している。そのうち九人が裁判中だ。スキンヘッドには、排他的で暴力を賛美するグループと思想的なグループとがある。