12月10日(水)
「戦後移住五十周年記念―NHK会長旗争奪・第九回ブラジル紅白歌合戦」が七日午前九時から、ブラジル日本文化協会の大講堂で開催された。日伯音楽協会(北川彰久会長)、日本アマチュア歌謡連盟・NAKブラジル本部(同)が共催。後援に在サンパウロ日本国総領事館(石田仁宏総領事)、日本放送協会(NHK、海老沢勝二会長)。NHKから贈られた会長旗を争い、百六組が美声を競った。結果、紅組が連続優勝。会場には、のべ二千人(主催者発表)の観客が詰め掛けて審査に参加した。
大会には、パラナ州ロンドリーナ市、マット・グロッソ州クイヤバ市から総勢十人が参加。遠くはアメリカからも藤井サムNAKロサンジェルス支部長と歌手二人が応援に駆け付けた。
午前九時からの開会式には、石田総領事、JICA・国際協力機構小松雹玄支所長など主だった日系団体の代表者が出席した。あいさつに続いて、前年度優勝「紅組」キャプテンの西村マリさんより、日本アマチュア歌謡連盟旗の返還、NHK会長旗の贈呈式もあった。
大会は、有森フェルナンド君と有森ブルーナちゃんによる童謡で幕を開けた。途中、特別招待で、白組に渡辺博領事、紅組に橋口裕子副領事、小長谷なつき派遣員が登場。二組の熱唱に会場は盛大な拍手を返した。渡辺領事は「この大会に向けて一カ月半練習した。今日の舞台には満足」と爽やかな笑顔を見せた。
閉会式では紅白の歌手が鮮やかな衣装で登場。会場と審査員が投票した結果、NHK会長旗、NAK優勝旗が紅組に贈られた。通算で紅組の六勝三敗。会場の男性は「男性と女性では仕事の関係から練習量が違う。このままでは、白組は苦戦するのでは」と、漏らした。
大会後、当初二百五十人を予定していた打ち上げ兼忘年会には四百人が訪れ大盛況。北川会長は「昨年は二百人だったので二百五十人分用意したが」と嬉しい悲鳴をあげていた。乾杯の後、北川会長は「来年は南米大陸の日系コロニアから招待するとともに、アメリカや日本から代表者を呼びたい」と希望を語った。来年の紅白歌合戦も、十二月第一日曜日に開催される。