12月11日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十日】ブラジル人労働者所得のGDP(国内総生産)比が〇二年に三六・一四%となり、ブラジル地理統計院(IBGE)が現在の計算方法を採用し始めた九〇年以来、最低レベルを記録した。
同比率は九〇年には四五・三七%だった。自由契約労働者所得のGDP比は九〇年の六・九二%から〇二年には四・五八%に低下した。
九〇年から〇二年の間に資産所得のGDP比は三二・五六%から四一・九三%に上昇した。資産所得には利子、株の配当が含まれる。また、同期間に生産部門に課せられた税金と輸入関税のGDP比は一五・一五%から一七・三六%に上昇した。
「九〇年代は労働者に強いプレッシャーがかかった時期だった。労働者たちは所得の増加よりも雇用の維持を優先しなければならなかった」とIBGE全国年間統計局のバゾイーニ局長は述べ、労働者所得のGDP比低下の理由として、通貨政策と為替安定政策を同局長は強調した。また、同局のソブラル課長はブラジル市場の開放に対応するための各企業の合理化、九四年以降の低いインフレ率も所得低下に影響したと話している。
九五年から〇二年のカルドーゾ政権時代には、GDPは二〇・二%増加、一人当たりの所得は七・八八%増加した。両者の差は年一・三六%の人口増加率に起因する。