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共産主義者がキリスト映画化

12月11日(木)

 【エポカ誌】共産主義から見たイエス・キリストの生涯が、イタリアのパソリーニ監督によって映画化された。初代教会は、厳しい財産共有制であった。キリスト教会は初代教会の共産主義を、故意に素通りし強調しなかった。
 題名は「マタイの福音書によれば」だが、同福音書からは一語も引用されていない。時代は、福音書が発表された西暦六十年。俳優は全員素人を起用。セットは一切造らず、貧しい寒村でロケーションを行った。キリストが設立した教会と現代教会の相違を特に強調し、後日の創作と思われる部分を削除した。
 聖母役は監督の母親が扮する。キリスト役は、従来のイメージから異なるトラック運転手のイラソッキさんが選ばれた。キリストを処刑する策を講じた祭司長の服装がローマ法王の僧服と同じなので、教会の尊厳を汚したとして監督は二年服役させられた。最初の作品は一九六四年に、上映された。今度はDVDで発売されている。