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フセイン元大統領拘束 国連中心の解決を=ブラジルの立場発表=米軍による裁判には反対

12月16日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十五日】ブラジル時間十三日夜に米軍によって拘束されたサダム・フセイン元イラク大統領の件で、ブラジル外務省は十四日、「この件は国連が中心となって解決していくべきだ」という内容の公式文書を発表した。
 ルーラ大統領は、テレビでフセイン元大統領拘束のニュースを見た。大統領府のマルコ・アウレーリオ・ガルシーア国際補佐官は、イラクの再民主化のプロセスが迅速に進むとみている。
 政府はまた、フセイン元大統領の拘束によってブッシュ大統領の再選が有利になると言明。「こうなるのは明らかだ。当たり前だろう」とガルシーア補佐官は話している。
 ガルシーア補佐官はまた、ブラジルがイラク戦争に対して批判的な姿勢をとったことは、米国に対して敵意を見せているわけではないことを強調。「ただ、拘束によって、イラク政府の民主化への過渡期が短くなるだろうと言っているのみ」と声明している。
 イラク駐留米軍がフセイン元大統領や同政権幹部らの裁判を行いたいと申し出る可能性があるなか、同補佐官は、「これは国際問題なので、国際刑事裁判所で裁判されるべきだ」というブラジル政府側の意見を伝えている。