12月16日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】工業部門への新技術導入の推進と外国への依存低下を目標とするルーラ政権は、外国企業の国内への誘致を工業政策の要の一つとしている。
応用経済研究院(Ipea)が初めて実施した調査は、高い技術力のある外国企業の存在は競争や協力関係を通じて国内企業にプラスのインパクトを与えることを示している。
十一月末のフルラン開発相の発表によると、政府は初めに、工業政策における優先部門の中から資本財、医薬品、半導体部門を選び、外国先端企業の同部門への誘致に力を注ぐ考えだという。ソフトウエア部門は優先部門であるが、設備よりも優秀な人材が求められる先端分野であるため、誘致対象から外される。今年に同四部門は五十億ドルに上る赤字を記録するとみられている。
外国資本誘致政策の詳細は、〇四年三月初めにブラジリアで開催予定の閣僚作業部会で議論され、三月末にはその全容が発表される見通し。同政策には税制優遇措置や国立社会経済開発銀行(BNDS)との共同政策も盛り込まれている。同銀行は〇四年の予算額四百七十億レアルのうち百五十億レアルを工業部門向けに確保するとすでに発表し、優先四部門は低利の融資など特別扱いを受ける。
九六年から二〇〇〇年の間に外国企業は九百二十三社がブラジルに進出し、二百七十三社が撤退した。「この事実はブラジルが外国企業にとって魅力的であることを示している」と応用経済研究院のネグリ副院長は述べた。