12月18日(木)
【エポカ誌】輸出向けのブラジル産エビの養殖が、フィーバー(過熱)している。北東伯地域のバイア州の海岸からセアラ州の海岸にかけて、不毛の地域で貧しい全ての農村はエビの養殖に精を出している。養殖者の九〇%は、無学で手に職のない人たちだ。養殖場四カ所のうち、三カ所は十ヘクタール以下の小規模な家族単位の養殖場。
この地域から初めてエビを輸出したのは一九九八年、数量は七千二百トンだった。その後、技術的問題や同地域に適したエビの種類選択に苦心した。二〇〇二年には、六万トン生産するに至った。二〇〇三年は九万トンの生産見込みで、国内総生産の八〇%になる。
世界では六番目の生産。筆頭は中国、タイ、ベトナム、インド、インドネシアの順。繁殖率が高く北東伯の気候に合う品種を世界中から取り寄せ試験養殖を行った。ようやく生産性は向上した。二〇〇四年はタイに次ぐ、世界三番目の生産国となる見込み。
養殖が始まった一九八三年、生産はヘクタール当たり三百キロに過ぎなかった。苦心の甲斐あって七年後、生産は二十二倍の六千五百キロに向上した。この成績はタイの二倍、中国の六倍だ。北東伯の気候はエビの養殖に最適で一年中、エビは成長している。
米国で輸入するブラジル産のエビは全消費量の四%に過ぎず、米国市場への参入の可能性は限りなく大きい。米州自由貿易地域(FTAA)ではゼロ関税品目になっているので、二〇〇五年にはブラジル産エビが怒涛のように米国を席巻すると思われる。