12月19日(金)
マルタサンパウロ市長(PT)は十六日、「八年間にわたってサンパウロ市の政権を握りたい」と〃夢〃を語った。これは同市長政権下の千日のサンパウロ市会計報告の席上、表明された。二〇〇六年のサンパウロ州知事選に出馬して現知事と争うことはないという意味でもある。市長の関心はサンパウロ州ではなく、サンパウロ市にあると明言。サンパウロ市財政局長は、「今年も〃赤〃で終わる」と報告した。
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十七歳の学生が、誘拐されて七十四日後の十六日、小指を切られて解放された。学生は、サンパウロ市東部にガソリンスタンドを二店所有する経営者の息子。家族は十三日に学生の左手の小指を受け取り、身代金五十万ドル(約百五十万レアル)を要求された。警察はおとりを使って十五日午後二時、サンパウロ市東部の貧民街『トレース・コッコス』で犯行グループのトップ(二四)を逮捕。そのトップに、電話で仲間二人に人質を解放するように指示させた。解放後、警察は二人も逮捕した。学生は精神異常を来し入院している。
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企業家(三三)とその弁護士(三一)が十六日午前十一時から午後三時まで、サンパウロ市北部ジャラグアー区のインジオ保護区でインジオ・グアラニー族約二百人に囲まれた。インジオは、かま、弓で武装し、戦闘時の色を体に塗り、ときの声を上げながら企業家のゴル車に向かってきた。企業家はインジオ保護区を自分の土地だと主張。インジオは、これを侵入だと受け取ったことが事件の原因。二人は、連邦警察官と検察官二人に救出された。
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掃除夫を装った男二人が十八日午後、サンパウロ市西部のクリニカス病院に侵入、薬剤師四人を四十分間にわたって人質にとり、筋肉を活性化させる薬を二千箱盗んだ。この薬は美容にも使われるもので、被害額は百二十万レアル相当。二人組はごみ袋に薬を入れて逃走した。