12月19日(金)
[ブラジリア支局]ブラジリアでなぜか〃書道熱〃。日本国大使館の文化班初めての試みとして、さきごろ入門講座を催したところ、受講希望者が殺到、予想外の盛況で、普及に手ごたえを感じ取った。土地柄、受講生は非日系人。さらに女性が圧倒的に多かったのも特徴だった。
当初、書道用具の準備の都合もあって、四十人と人数を限定、ブラジリア市内の「文化の広場」の一室を会場にした。
計画では、二日間で書道の基本を教える予定であったが、希望者が多く、一日ずつ基本の一部を教えることになり、延べ四十人が申し込み順に受講できた。
講師は、向井裕樹さん(書道五段)。現在ブラジリア大学文学部外国語翻訳学科、日本語コースの教授、上智大学卒業、サンパウロ大学で博士課程を勉強した人。ポ語で分かりやすく、漢字の構成、書体の別、運筆などを講義した。TOME(とめ)、ORE(おれ)、HARAI(はらい)はローマ字表記である。非日系人に興味を抱かせる、独自のノウハウをもっているようだ。受講生は技術的には筆の持ち方から教わり、神妙に、真剣に取り組んでいた。