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生産資材、一斉に値上げ=新年早々に調整実施=インフレ再来の兆しも=税、電力、人件費が圧迫

12月20日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】生産資材の製造各社は十八日、増税と電力の値上げ、人件費の調整が生産コストを圧迫したとして原材料の価格調整を発表した。新価格は、二〇〇四年から実施される模様だ。音響やテレビの恒久財は八%、車両は五%、鋼材は一五%、ポリエチレーノは一二%、ポリプロピレーノは一五%とそれぞれ調整予告。銅材や包装用クラフト紙も来年早々、調整を行うという。諸物価の値上げで、インフレの兆候も表れそうな気配となった。

 消費者は二〇〇四年早々、価格調整の攻勢に備える必要がある。家電メーカー協会は人件費の調整分一八%、COFINS(社会保険納付金)の七・六%への増税、原材料と電力料金の値上げなどを考慮して、現行価格の保持は困難だと発表した。
 CSNとウジミナスはクリスマス直後、製鉄所の生産資材コークスや木炭、運送費などの値上がりにより、一〇%から一五%の価格調整を行うと顧客筋へ通告した。自動車メーカー協会は、鋼材の値上がりで政府の介入要請を行わない。五%の調整へ踏み切ることを、同協会は明らかにした。
 プラスチックとリジン製造協会は、一月より一二%から一五%の調整を通告。モーターの主要資材である銅は、一〇%の調整。銅の国際価格は今年、四〇%上げた。包装用クラフト紙業界は、電力料金と天然ガスの値上がりにより一五%の調整を行うという。
 経済調査財団(FIPE)の発表によると、十二月第二週のインフレは〇・二七%とした。予測より〇・〇五%、インフレが加速した。同財団は、十二月のインフレ率を〇・二〇%から〇・三〇%へ上方修正する。インフレは七週にわたって下降をたどったが、下降は止まったようだ。
 地理統計院(IBGE)のIPCA(消費者物価指数)によると、十一月のインフレ〇・一七%は十二月に〇・四六%へ上昇した。予測の〇・三五%を〇・四〇%へ上方修正。一年で累計すると、年間インフレは九・八六%となった。