12月23日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十二日】連邦警察は二十日、ロライマ州のアナコンダ作戦以外で六州に少なくとも十四人の判事が不正行為を行ったと発表した。バイア州とマラニョン州、パラー州、ピアウイ州で十一人の判事は、銀行融資に対する抵当物件を不良債券や等外品の宝石で代替することを認可する仮判決を下していた。アマゾナス州とセアラ州では三人の判事が、不正裁決や判決取引を行ったという。
検察庁アマゾナス支部は、同州高等裁判所のモラエス高等裁判事を告発した。同判事は、息子を介して八万レアルの訴訟判決を被告と取引した。取引は五万レアルで成立して判決が下った。その経緯が、盗聴テープで録音された。
連邦法務局は、セアラ州高等裁判所メーロ裁判長の解任を要請した。裁判長は三十二回におよぶ航空機チャーターを、入札を行わず契約した。そのほかトヨタ車二台の購入、裁判所の修築、公用の別荘建築などで入札を行わないなどの不正行為を、法務局は告発した。入札抜き発注による損害額は、百万レアルに上ると予想される。
あまり聞かれない債券や宝石などを抵当代替として受け入れる仮判決を、裁判所が認可したと監察庁は告発した。家屋や車両購入の際、不足額融資の保証として家屋や車両そのものが融資の抵当とされた。
裁判所は、抵当物件を債券や貴金属に代替することを許可する仮判決をした。債務者が融資の決済を遅延し、銀行が抵当物件を競売に付すと不良債券や偽宝石であったなどの不正行為が発覚した。しかし家屋や車両は、第三者へ売却済みという詐欺行為が裁判所も巻き込んで行われた。
ピアウイ州ピッコ地裁第二法廷のコスタ判事は、同様の方法で最も多い四十四件の仮判決をした。同判事は常時、八千件の訴訟書類に囲まれ、債券や宝石を鑑定する時間はないという。債務者の住所確認は、判事の責任外だとした。抵当の代替を許可する法令は、このような問題も想定された上で制定されたものだとしている。