12月23日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙】マット・グロッソ・ド・スル州カアラポ市のインジオ保護区で、グアラニー族とカイオヴァ族の子どもたちは手工芸、農業、サッカー、音楽、ダンスに加え、地元のインジオの教師とともにグアラニー語の読み書きを学校で習っている。
ドン・ボスコ・カトリック大学とカアラポ市、州政府との共同計画「カイオワ/グアラニー・プログラム」の一つ、「ポティー・レニョイ(開く花)計画」は、保護区にある市立校の生徒八百十六人から中退者を出さないことを目的に、〇一年に始まった。また、同計画はカイオヴァ族とグアラニー族の歴史研究、文化調査、伝統保護も目的とする。
両部族の住民約三万人はブラジルとパラグアイの国境付近に居住する。カアラポ市には六百家族、約四千人が三千五百九十四ヘクタールの土地で、木でできた粗末な小屋に住み、トウモロコシ、マンジョッカ、フェイジョンを栽培しつつ、自給自足の生活を送っている。森は減り、魚はわずかしかいないので、楽しみのためだけに狩りや釣りを行っている。
インジオたちは収穫期になると、サトウキビの刈り取り作業に出る。かなりの金を稼いでもアル中や麻薬中毒になって戻ることが多い。「中退には挑戦の意味もあった。集落の生活は非常に貧しいため、男の子たちは十二歳になると年を偽って工場に金を稼ぎに行く」と同計画のコーディネーターは話した。また少女の妊娠も中退理由の一つとして挙げた。
特別授業が始まった二年前から中退状況は改善した。同計画に参加した生徒たちは州政府から五十レアルの奨学金を受け取り、家計を助けるとともに、自身も、以前にはなかった楽しみを学校に見出すようになった。
「一年間勉強すれば生徒のほとんどがグアラニー語の読み書きができるようになった」とナンテス教諭は話した。グアラニー語の読み書きを学習する前は留年率も高かったという。子どもたちはグアラニー語の後、二年生になってポルトガル語を学び始めるが、グアラニー語の学習は卒業まで続く。学則や教育計画、情報機器の操作マニュアルまでも、グアラニー語で記されている。
同計画を通じてインジオの子どもたちが学ぶことはすべて、インジオの集落の現実と関係がある。「子どもたちは森に何があったかを調べ、種を集め、先祖の行ってきた持続的農業を取り戻そうと木や野菜類を植えている」と農学者のボシーリア氏は述べた。
成功を収めた同計画も開始当初は前途多難だった。両親たちは子どもたちをグアラニー語の授業に参加させなかった。カイオヴァ族出身で国立インジオ基金のパウロ課長は親たちに新しい試みを理解してもらうのに苦労したという。現在、インジオ住民全員が自分たちの文化と三十人のインジオの先生に誇りを持っている。