坂下へ向かう街路は広く、教会前広場に流れる時はのどかそのものだ。コロニアル風の家屋がいくつも残る。
フレゲジア・デ・オーはサンパウロ市の北、チエテ川を見下ろす高台に位置。市で最も古い街区のひとつに数えられる。
創始は一五八〇年。ゴイアス方面に金を求めて旅立った開拓者たちの宿場町としての歴史をもつ。北へまっすぐ伸びる街路が広いのもそのせいだろうか。
「四百四十七年だろ?」「いやサンパウロよりは古いはずだ」
先日、街の来し方について地元の人々に尋ねてみたが、いずれも正確な知識を持ち合わせていない様子。とはいっても、自分の住む街の成り立ちを知る人の方が少数派のはず。
来年はサンパウロ四百五十年。身の回りの歴史から回顧してみる時でもある。 (大)
03/12/23