12月25日(木)
【エポカ誌】失業と人員整理で脅かされる昨今、人手不足をかこつ企業もある。奇跡が起きているのは、テレマーケティング(情報通信技法)企業だ。いつも回線使用中で、一般消費者に迷惑をかけ嫌われている電話サービス業のこと。
局番が8や9で始まる無料電話だが、あちら側では一定料金を払ってかけまくる。電話サービス協会によれば、さらに五十万人を採用する。十月までに試用中の低額給与者を除いて、四万人が就労している。
最大手のテレマール系コンタックス社は今月、一万一千人を採用。年末まで、さらに一万九千人を採用する。アイルランド人のミーニー社長は、試用期間中会社は要員訓練のために大口投資をするので、できるだけ解雇を避けるという。新規採用するよりは、一度働いた人を復職させるのが近道ともいっている。
同業のテレフォニカ系アテント社は三万人の予定で、まず六千人を採用し訓練を始めた。ほとんどの新入生は未経験で採用、どんな仕事か知らないで入社する。初任給は二百五十レアル。技術的に上達すると昇進し、主任となれば千五百レアルに昇給する。この業界は成長産業とみられ、米国では電話サービスはマンモス企業となっている。
ウベルランジアの農場の中にあるアウガル系のACS社は四千五百人の予定で二千五百人を今年採用、米国の下請け電話サービスを契約した。これら企業は中心街の交通渋滞や洪水を避けて市外に立地条件を物色している。経費の八五%が人件費であるため、人手不足による回線トラブルには神経を使っている。
ブラジルの電話サービス係が米国の消費者に商品を売り付けたり、売却後の苦情を聞いたりするのだ。米国の目と鼻の先の出来事を、ブラジル経由で電話連絡をする。米国の受付嬢よりもブラジルの受付嬢のほうが、人件費が安価だという。