12月25日(木)
【ヴェージャ誌】サントアンドレ市のセウソ・ダニエル前市長の殺害事件は、二つの焦点に絞れる。第一は、犯罪の主犯者。第二は
汚職と殺害の関係解明だ。イタベセリカ・ダ・セーラ地方裁判所は、前市長の友人セルジオ・G・シウヴァを殺害命令者とするサンパウロ州検察局の起訴状を受理した。
前市長の殺害共犯者七人とともに第三種殺人罪(正当防衛が立証できない、残忍、殺害手段が卑劣)で同友人を起訴した。審理は、第二の焦点も同時進行する。市政の中に構築された汚職の構造にメスを入れ、どこまで根を深く張り、不正資金はどこへ使われたのか実態を解明する。
被害者の実兄ジョアン・F・ダニエル氏の告訴によれば、不正資金は一部PTの政治資金にも供された。同氏から告訴されたジルセウ官房長官とカルバーリョ大統領顧問は、政治資金を否定した。同市の市議会はCPIを設置して不正資金の実態調査をした。結果は、路線バス企業が営業の便宜を得ることで終了した。
サンパウロ州検察局の再捜査は、容疑者らを拘束するに十分な証拠をつかんだらしい。しかし、この犯罪組織とPT政府与党を結びつける決定的証拠がない。告訴は実兄による状況証拠だけで、PT執行部に不正資金が手渡された事実を証明するものがない。これがなければ、下院CPIも検察庁も動きようがないという。