12月27日(土)
ブラジル政府は11月15日に、南アフリカ・ヨハネスブルグの私立動物園に20頭(雌雄)のライオンを輸出する予定だったが、南アフリカ政府側が同園の飼育環境に疑問を持ち、ライオンたちのアフリカ大陸行きは現在保留となっている。
南アフリカ政府は、「同動物園は小規模で、しかもライオンがすでに2頭もいる。ライオンを増やすことで、動物園の目的である生態教育にプラス効果があるとは思えない。また、南アフリカでライオンが絶滅危機に瀕しているわけでもない。これらの事項を考慮すると、同動物園にライオンを増やす必要性はない」と表明。世界動物保護協会(WSPA)も、ライオンたちが狩猟専用別荘地の獲物として殺害されるのを懸念している。
フォーリャ紙は、「現在ブラジルで飼育されているライオンたちの多くが、アフリカから密輸入されたと思われる。ライオンたちはサーカスで働かされ、ブラジルで子供まで産んだ。ろくな飼育環境に置かれず、挙句の果てには見捨てられている」と批判的な報道をしている。
この問題が解決されるまで、ライオンたちはブラジルの動物園やIbama支局内で〃裁判〃の判決を待ち続けるだろう。
(フォーリャ・デ・サンパウロ紙、フォーリャ誌)