1月6日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】十二日間の休暇も明け、ルーラ大統領は五日からプラナウト宮で仕事始めだ。といっても五日はイタマラチー宮での新年式典のみで、実際の仕事は六日から開始。大統領は閣僚を招集し、投資および開発計画や経済成長の目標などについて論議する。ルーラ大統領はこれらの要点を今年の政府の目標とする意向でおり、これによって失業問題を解決したいと考えている。
プラナウト宮は今週、二十日から国会を臨時に開き、公共・民間提携計画(PPP)法案などの可決を急ぐ予定。PPPとは、国内外の民営企業が、政府の優先とする開発計画に政府と提携して投資する計画のこと。PPPを可決することで、政府は投資金額の増加を図るとみられている。
下院の与党代表、アウド・レベーロ議員(PCdoB=ブラジル共産党)は、「政府は国土開発を今年の目標としており、国会の主な表決議案もそれにかかわるものである」と言明している。同議員によると、PPPの表決は確実に行なわれるという。
パウロ・ベルナルド下院議員(PT=労働者党)も、「今年は、ブラジルの開発事業を再スタートする計画案を可決しなければならない」と合意している。
ルーラ大統領は六日午前の会議に、政府の中枢をなすアントニオ・パロッシ財務相、ジョゼ・ジルセウ大統領府官房長官、ルイス・ドゥウシ大統領府総務長官、ルイス・グシケン大統領府広報長官の四人の大臣らを招集。また、会議のテーマとなる分野の大臣二人(ギード・マンテガ予算管理相とルイス・フェルナンド・フルラン開発相)も参加する。
大統領府の補佐官によると、ルーラ大統領自身が今年の政府の〃トレードマーク〃となる目標を決定し、会議のテーマにした。
ジョゼ・ジェノイーノPT党首は、「今年ブラジルは経済的に成長し、新しい就職口ができる。また、労働者の所得も増加する。社会的にも躍進がみられるだろう」と楽観的な見方を表明している。
エコノミストの見解では、今年の経済成長率は三・五%となり、就職率の増加は第一・四半期にみられるという。
五日のイタマラチー宮の式典では、ルーラ大統領とカルドーゾ前大統領が二〇〇三年度ノートルダム賞を受賞した。この賞は二〇〇二年につくられ、米国ノートルダム大学ケロッグ国際研究所とコカコーラ財団が毎年ラ米に貢献した重要人物を表彰するもの。
カルドーゾ氏のブラジリア訪問はルーラ政権が昨年一月に発足して以来、初めて。だが、二人は同十月にボリビアで会っている。
六日にはまた、ブラジル民主運動党(PMDB)の与党入りを検討する会議が開かれる。今週中には、今年度の予算管理法が発令されるもよう。