1月7日(水)
日本サッカーの創生期を支えたブラジル日系人選手らをえがいた加部究著『サッカー移民―王国から来た伝道師たち』(双葉社、千八百円)が評判だ。昨年十一月の刊行と同時に朝日新聞の書評欄でも紹介されている。
最近他界したネルソン吉村(六七年訪日)を嚆矢にジョージ与那城、ジョージ小林、セルジオ越後と続いた日本への「出稼ぎ選手」の一群は、いったいどのようないきさつで父母、祖父母の故郷に渡って行ったのか―。
『サッカーを殺すな』(同)、『ワールドカップ全部』(集英社)などの著作がある手練(てだ)れのジャーナリストが関係者、選手あわせて二十人以上の証言などからあぶりだした労作。
彼ら「サッカー移民」がかつて在籍したサンパウロの日系人リーグについての話も今年中に日本で刊行される予定だという。