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電信庁長官を更迭=新任に通信省電信局長=懸念される市場の動揺

1月8日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】ルイース・ギリェルメ・シムーラ電信庁長官が六日夜更迭され、新長官にジャイーメ・ジラー・デ・アラウージョ通信省電信局長が任命された。ジラー新長官は七日午後に就任する。任期は通常五年だが、今回の任命では、任期は一年と定められた。
 シムーラ長官の更迭は五日に決定されていたが、政府はまだ更迭の影響を考慮し、経済担当チームの一派の抵抗を回避していた。ルーラ大統領の側近は、上院が承認した〇五年十一月までの任期途中での更迭に合法性の点で疑念があるとしていたが、トフォーリ大統領府法務局副長官が問題無しと判断した。今回の更迭は今月に予定されている閣僚交代の一環でもある。
 ジラー新長官はテイシェイラ通信相の息がかかる一方、シムーラ長官は同相と敵対していた。昨年初めに電信庁が同相の意向を無視して電話料金を値上げして以来、シムーラ長官と同相のあつれきは深刻なものとなっていた。同長官はまた、通信部門出身の古参の顧問たちと折りが合わず、ヴァレンテ副長官との対立もあらわにしていた。
 シムーラ長官の更迭は財務省の〇四年マクロ経済計画に対しては手痛い打撃となる。同計画の要点の一つは投資家に法的保証を与えることであり、監督庁が政治的圧力に屈しないことを意味する。
 しかし、政府は常に監督庁を最大限支配しようとしてきた。通信相の圧力による同長官の更迭は監督庁の独立性の弱体化といえる。政府の経済担当チームは、更迭がインフラ整備部門に対する政府の新たな介入と投資家たちに受け取られることを懸念している。
 フラーガ前中銀総裁は、正当な理由なしで監督庁の運営には手を出さないという慣習が崩れることを危惧し、有能で難しい状況に対して勇気を持って臨んできたシムーラ長官の更迭に正当な理由は全くないと述べた。
 上院の野党リーダーたちは更迭の決定に対し反発した。ブラジル社会民主党(PSDB)と自由戦線党(PFL)は、監督庁の安定と外資獲得の点で更迭は誤りで、政府の決定は国際的流れに逆行しているとみなした。PSDBの下院副リーダー、マットス議員は「更迭は市場を揺るがし、公共部門の投資家にとって不安材料となる。監督庁は政府の利益に応えるのではなく、政府と市場の橋渡し役となり、安定性と独立性が保証されねばならない」と述べた。