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南麻州、穀類生産を奨励=南伯出身者の出番

1月8日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】南マット・グロッソ州政府は穀類の作付けを奨励するため、地力の衰えた牧場の利用を検討している。同州では、国内最大の二千三百万頭の牛を飼育している。
 千六百万ヘクタールの牧場のうち九百万ヘクタールは、痩せ地で牧場として不適地だ。州政府は、この荒野に穀類や綿、その他を栽培する計画をたてた。土壌の侵食を防止し、再度肥沃化させる。牧場主は痩せ地を貸与して地力回復後、一部を借り主に無料で譲渡する。残部を肥沃な牧場として返還してもらい、再度牛を放牧する。
この計画で穀類の作付け面積は二〇〇四年、二百万ヘクタールから二百四十万ヘクタールへ増やす。作付け面積を二〇〇五年までに、八十万ヘクタール拡大する。穀類の生産は、二〇〇三年の千七百二十万トンから二千万トンに増産する。
 生産者は大豆の国際価格高騰で営農資金に恵まれ、作付けする農地を求めている。州政府の計画は森林伐採の必要もないので、生産者の関心をひくと思われる。州政府は税制改革が障害にならなければ、ICM(流通税)の償還という税制恩典も用意している。
 同州は州内の生産者ばかりでなく、中央西部に農業革命を起こした南部諸州の生産者にも、同計画への参加を呼びかけている。牧畜では地元の生産者は優位だが、穀類生産にかけては南部出身者の出番だ。パラナ州の五大産組の四産組は同州に進出して、しっかり根を下ろしている。