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ガーディアン・エンジェルス=守護天使がデカセギ防犯=日系社会と連携して=小田理事長文協と会談=民間犯罪防止団体の雄

1月9日(金)

 日系社会と提携しデカセギ子弟の犯罪予防に努めたい―。六日午後、ブラジル日本文化協会を訪れた民間犯罪防止団体、日本ガーディアン・エンジェルス(本部・東京都中央区)の小田啓二理事長、大和田ナオコ理事は、上原幸啓会長ら文協理事と約一時間にわたって会談。日本で急増するブラジル人青少年犯罪を防ぐため、当地の日系団体と手を結んでいきたい旨を伝えた。

 デカセギの多い群馬県大泉町の教会関係者から治安維持協力の依頼を受けている同団体は現在、官民合同体制での犯罪防止活動のあり方について、群馬県警との間でも話し合いを進めているという。
 同団体は全国二十一都市に散らばる約五百人のボランティアで組織。各地の地域住民、警察と連携し繁華街のパトロールに当たるといった治安活動に励んでいる。アメリカ、カナダなど世界十一カ国に拠点をもち総本部はニューヨーク。ゆくゆくは治安悪化の目立つサンパウロやリオでの組織立ち上げも視野に入れている。
 会談後のインタビューで小田理事長は、「今回はあくまでも基盤作りが目的。ブラジルで、日本のデカセギ集住地で何が出来るか、しっかりと見極めるつもり」と語り、「(地域社会と提携して犯罪防止に取り組むという)団体理念や、パトロールのためのトレーニング法は追って伝えていく」考えを示した。
 二日から八日までブラジルに滞在した二人は、団体唯一の在日ブラジル人ボランティア、マルコス・ロベルトさん(三一、栃木県在住)と、サンパウロ州警察、サンパウロ総領事館などを表敬訪問。リオでは同じく民間犯罪防止団体として活動する組織関係者とコミュニケーションを図った。
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 【ガーディアン・エンジェルス】一九七九年、当時犯罪が多発していたニューヨークの地下鉄をパトロールし始めた十三人の若者で結成された。日本では一九九五年に東京支部が発足。四年後に特定非営利活動法人となる。現日本法人理事長の小田さんはニューヨーク本部長を務めた経歴をもつ。パトロールのほか、小学校での安全教育にも力を入れ、現ボランティア約五百人(十六歳から七十三歳)のうち二割が女性、在日外国人の参加もある。えんじ色のベレー帽、黒い軍隊パンツがユニフォーム。