1月29日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十八日】十二月から続く大雨によるサンパウロ州の死亡者はすでに二十五人に達したと二十七日、同州防衛庁が発表した。だが、大サンパウロ市圏の貯水池の水位は一向に上がらず、サンパウロ州水道局(Sabesp)は節水態勢入りの可能性も検討しているという。
大雨による犠牲者とされるのは洪水、土砂崩れ、落雷などで失命した人である。昨年同期には十人の死亡者が出ており、今年はその倍以上を記録している。
二十五人のうち、七人が土砂崩れで死亡。三人が落雷、十五人が洪水で命を落としている。
他州の大雨による犠牲者数は次の通り(同期)。
セアラー州、十七人▼ミナス・ジェライス州、十六人▼ペルナンブーコ州、十四人▼エスピリト・サント州、八人▼パライーバ州、四人▼パラナ州、三人▼リオ・グランデ・ド・ノルテ州、一人。
国立宇宙調査院(INPE)によると、ヴァーレ・ド・リベイラ地方とブラジル北東部での降雨は今週末まで続くという。INPEは、「南極の寒冷前線の影響で大雨が続いている」と説明している。
一方、大サンパウロ市圏の複合貯水池の状況は芳しくない。総貯水量の五〇%以上の水位があるのはリオ・グランデ貯水池(六七・二%)とリオ・クラーロ貯水池(六八・六%)のみ。残りは皆、二五%以下の水位である。
最も水量が低下しているのはカンタレイラ貯水池で、現在わずか五%。昨年一月と比べると八六・四%も水位が下がったことが分かる。コチーア貯水池は一三・五%、アウト・チエテー貯水池一八・九%、グアラピランガ貯水池二二・九%と、どれも低い数値だ。
犠牲者を多数出している雨だが、カンタレイラ地区の例年一月の平均雨量(二百五十九・六ミリ)と比べるとまだまだ少ない。二十七日までに降った雨量は百四十一・二ミリである。
水道局のセルジオ・ラパスチーナ広報担当(三八)によると、「過去数日間の雨は、〃間違った場所〃に降っている」とのこと。「パウリスタ大通りに降ってもしょうがない。水源地や貯水池、川などに降ってくれなければ意味がないんです」。