サンパウロ市モッカ 環境問題と取り組む=工業地区の緑化推進=ごみ、高温、洪水など解決へ
2月3日(火)
【アゴーラ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙二日】サンパウロ市東部のモッカ地区役所は、環境問題を解決しようと積極的に取り組んでおり、ほかの地区役所の見本となっている。
モッカと言えば、サンパウロ市の中でも早くから工業化が進められた地域であり、工場や労働者村などが数多くある。そして、市民一人当たりの緑地面積指数が非常に低く、高温で、ゴミ問題に悩む地区としても有名である。
この状況から抜け出そうと、モッカ地区役所は真っ先に環境計画を実行に移した。
モッカ地区役所の管理下にあるタトゥアペー区では、元ゴミ収集業者(カタドール・デ・リッショ)たちが、ゴミ選別所で働いている。住宅やマンションなどを一軒一軒回ってゴミを収集し、住民たちともコミュニケーションをとって、ゴミの再利用の重要性を訴えている。
都市圏初めての田畑も昨年、モッカ地区でつくられた。畑を作る計画が成功したというニュースに、同地区役所の管理下にあるグアイアナーゼス区でもそのアイデアを取り入れ、畑を作る動きが見られる。
同じく同地区役所管理下にあるブラス区では、サンパウロ市初の〃エコポント〃も創設された。エコポントは粗大ゴミの一時的な保管場所であり、ゴミが再利用・処分されるまで置かれる。こうして、粗大ゴミが誤って道路に捨てられたり、川に落ちたりするのを防いでいる。
〃緑〃に投資する理由は、「飢餓状態を食べる意欲に変える」という言葉で表現することができる。環境問題を省みない工業化のせいで、市民一人当たりの緑地面積指数はわずか三・六平方メートル。サンパウロ市の平均は七十三・六五平方メートルである。
緑地が少ないため、モッカ地区の平均気温はパウリスタ大通りより四度も高くなる。土が露わになっている場所も少ないので、雨が降ると雨水が吸収されにくい。しかもゴミの放置などの問題も多く、洪水も絶えない。
このような問題に苦しんできた住民たちは、地区役所に「緑地の増加」「ゴミの再利用」「市民のレジャーの増設」などを訴えた。そこで、地質学者でもあるハルミ・タキヤ同地区役所長(四三)が解決策を打ち出した。
タキヤ所長は、サンパウロ市緑地・環境局の職員としての経験もあり、「環境問題に関して強い関心を持っている」と打ち明ける。「ラッパ地区役所は高齢者問題、セー地区は中心部の活性化、サンターナ地区は危険地区問題と、各地区役所はそれぞれ優先すべき問題がある。我々は環境問題から取り組んだ。同地区に長く住む住民たちも積極的に協力してくれたことも成功につながったのだと思う」。