2月3日(火)
三十一日午後、大サンパウロ市圏サント・アンドレー市刑務所から百四十九人の受刑者たちが脱走する事件が発生。一日午後までに、四十人が再度収容され、五人が射殺された。第四警察署のクラウジオ・ノムラ警部は、「まだ、百四人が逃走中だ」と、注意を呼びかけており、シウヴァ同刑務所長が三十一日に発表した「七十人から八十人」を大きく上回っている。同刑務所の定員は九十人。脱走事件の発生前は、四百四十九人が収容されていたという。
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〃アナコンダ作戦〃で、裁判判決の売買の容疑で逮捕されたマットス連邦判事は、一日行われた取り調べで、「ロメウ・トゥーマ上議は連警がサンパウロ州麻薬組織の親玉とするLaw Kin Chonの友人である」「P・ラセルダ連警本部長は燃料詐欺の容疑で告発されたA・ナタリーノ企業家の逮捕状を不当な形で得た」「H・カイス元連邦地裁裁判官は、サンパウロ州労働組合から建設費横領で訴えられたL・エステヴォン企業家に有利になるよう裁判を進め、無罪判決を下した」などと告発した。伯字紙は「判事、権力者を攻撃」「口から毒を垂らす判事」と報道している。
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本二面のモッカ地区の記事にちなんで、〃MOOCA〃の語源について説明。モッカ区民が製作したホームページによると、「MOOCA」は、先住民の言葉の「MOO―OCA」がなまったもの。「MOO」は「つくる」、「OCA」は「家」を意味する。昔、同地は先住民が多く居住する場所だった。十六世紀になると、白人たちが同地区に家を建て始め、それを珍しく思った先住民たちが、「MOO―OCA(モオ=オカ)」と呼んだことが、主な地名の語源説として知られる。同ホームページの製作者は一月末、CBNラジオのインタビューで「従って、正しい発音は〃モオカ〃である」と説明した。本紙で「モッカ」と表記する理由は、(1)カタカナにすると〃オ〃が紛らわしい、(2)モッカと発音する人もいる、からである。