新年会を取材して、日本カントリークラブというのは不思議な団体だと思った。六千家族、三万人の九割が日系人というコロニア最大の組織なのに、邦字紙にはあまり登場しない。たんに記者が怠けていると言われれば、それまでだが。
故・山本勝造氏らが一九六〇年に創立、五十人から始まった。日本庭園を造成、六八年から「地蔵祭り」を実施し、すでに伝統行事として定着した。各種スポーツを中心とした親睦団体は数あるが、どこも経営が厳しいという声を聞く。
同クラブもご多分にもれず、デカセギ・ブームの時は人数が減ったが、入会時の会員権を安くして増やした。現執行部に一世は一人も居ない。世代交代し、日本の伝統を残したまま成長する秘訣は何なのだろう、と考えてしまった。 (深)
04/02/04