ルーラ政府はさきごろ、すばらしい「六十五歳以上の高齢者優遇策」を打ち出した。文章にして公示した。だが、書かれているようには待遇されない。都市内の路線バスは、まずまずの優遇が行われている。乗務員の機嫌いかんによっては、事情が違ってくるようではあるが…▼さて、州間バス(遠距離)である。バス会社は、高齢者用無料座席をバス一台につき二つ用意するよう義務づけられたが、これは実現されていないようだ。同座席を利用するには、収入が二最低給料以下である、保護者的な例えば息子・娘などから仕送りが一切ない、といった証明書が必要とある▼この書類をどこでつくるか、発行機関がどこか、わからないのが現状である。もし、この証明書を入手してバス発着所に駆けつけたとしても、空席がない場合、バス会社は許容するだろうか。都市内路線バスのように、簡単にはいかないことが、第三者にも理解出来る▼法律、法令の条文だけは立派、実際はダメ、というのは、半分あきらめの気持ちの、高齢者自身がよく知っているのが実状だ▼昨年、イビラプエラ公園で開催された『中国展』では超長フィーラができた。会場入り口には高齢者無料優待用があり、恩恵をこおむった。公共色が強い催しの入場無料は今後も実現していくものと思われる▼今年は、地方自治体レベルの選挙の年。どのような公約?が飛び出してくるか、興味津々という向きもある。実のある法律こそほしいものだ。(神)
04/02/04