クリニカス病院 診療制度を変更=重病患者のみ応診=軽い病気は保健所利用
2月6日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙五日】ラ米最大の病院、サンパウロ市(サンパウロ市)西部のクリニカス病院(HC)は今月から、患者の診療システムを変更する予定でいる。サンパウロ市クリニカス病院はサンパウロ大学(USP)医学部の付属病院であり、年間百五十万人が同救急病棟を利用する。
変更内容は主に、(1)患者自身が診療の電話予約をできないようにする、(2)予約は、まず保健所を通してから、(3)簡単な診療は保健所で行い、がん疾患など重病の疑いのある患者のみHCで診療する、の三点である。
クリニカス病院は毎日、二万件の診療予約電話を受けるが、電話がつながるのはわずか五%のみ。予約の空きがを見つけられるのは一%に過ぎず、しかも実際に予約に至るのはわずか十件だという。
電話で予約を受け付けるようになる前は、HCの前に長蛇の列ができていた。これからは、一般向けの予約電話はなくなり、保健所の予約依頼を受ける専用電話線一本だけが残されるという。保健所からHCへ回されるのは重病の場合に限られる。
HC中央センターのヴァウデミール・レゼンデ氏によると、婦人科や泌尿器科、内分泌科などHC内のクリニックは、保健所でも十分治療ができた軽い病気のケースが多すぎて負担になっているという。
そのためクリニックでの診療は、六カ月後やそれ以後にしか予約できない。「初歩的な病気での応対にてんてこ舞い。がん患者が予約待ち状態なのに、保健所でもできる子宮がん検査をしに来る女性に応じている状態」と、同氏は説明し、予約システムの変更は結果的に患者への応対を良くする結果につながると考えている。
また、患者自身が自分の判断で診療予約を申し入れるので、例えば内科に行かなければならない患者が皮膚科の診療を予約するといった間違いが絶えず、これも予約が六カ月以降にしかできない原因の一つとなっている。
レゼンデ氏は、HCの予約システムの整理がなっていないことの証拠だと指摘し、「HCは巨大な保健所と化した」と皮肉っている。
一方、フォーリャ紙の「HCに行っていた患者らすべてを応対できるのか」という問いに対し、市営保健所側は「何の知らせも受けていない」と驚いている。HC側は、「診療システムの変更は一年前から計画しており、サンパウロ市と幾度も会議をした」と言明。「患者のためを思ってやっているのだ」と言及している。