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市長が暴風雨被災地訪問=再び非難の声浴びる=住民たちから泥の塊も

2月7日(土)

 【既報関連=各伯字紙社会面六日、アゴーラ紙五日】マルタ・スプリシーサンパウロ市長(PT=労働者党)は五日午前、今週二度目の暴風雨被災地訪問で、洪水被害に遭った住民たちから再び非難の声を浴びた。今回市長は同市東部アリカンドゥーヴァ川近辺の被災地を訪れたが、演説をしようとした途端に住民たちから泥の塊を投げつけられた。泥は市長には命中せず、隣りにいた市長補佐官らや警備員ら、記者一人に当たった。三日、市長は西部ジャルジン・ジュサーラ区を訪問し、洪水被災者のシモーネ・V・コレーアさん(二九、歯科医)と口論になった。口論の映像はテレビで放映された。
 アリカンドゥーヴァ川周辺へ向かう前に市長はサンパウロ市交通技術公社(CET)本部へ行き、記者団に「洪水被災者の不動産税(IPTU)を控除する」と伝えた。
 しかしながら、これらの地域に住む住民たちが支払う税額は「洪水がよく発生する」という要因のせいで非常に安く、免税になっている住宅も多い。そのため、洪水被害に遭った住宅の今年度のIPTUを控除するといっても、実際のところあまり助けにはならないという。
 IPTU控除のニュースを聞いた被災者たちは、「洪水のたびに家具をすべて失うんだから、IPTU控除は当たり前だろう」「少なすぎる。水道代や電気代も控除しろ」「洪水による損害を賠償して欲しい」と訴えている。
 その後マルタ市長は、被害がひどかった東部ヴィラ・カロン区ガンジェス通りを訪れた。そこでハンガーを自宅で製作しているロジメイレ・C・プリーモさん(四六)宅に入った。泥だらけの家を見た市長は「まぁ、ひどすぎるわ」と心を痛めた。
 その次にカリーナ・A・フィルモさん(二三)宅も訪問し、「食事もつくれないわ。すぐ住民たちにお弁当を配給してあげて」と補佐官に命令した。
 市長の訪問を知った住民たちは、フィルモさん宅前で市長が出るのを待ち構えていた。市長は突然現れた群衆に驚いた。住民たちは「お前を再選させないぞ!」「嘘つき!」と罵声を発した。
 警備員に囲まれながら、市長はミルヴァ・P・オリヴェイラさん(五六、企業家)宅も訪問した。首都圏市民警備員(GCM)は公用車の周りにロープを張らなければならないほどの人が集まった。
 市長が車に上って住民たちを落ち着かせようとした時、住民たちは洪水で運ばれてきた泥を投げつけた。住民たちは市長の言うことを一切聞こうとはしなかったので、市長はそのまま車に乗った。
 同行していたジウマール・タットサンパウロ市交通局長も話そうとしたが、ブーイングや金切り声が上った。同局長もあきらめて車に乗った。怒り狂った住民たちは、動き出した車を蹴ったり殴ったりした。
 二日の暴風雨からまだ立ち直っていなかった被災地は四日、再び強雨に見舞われた。市警や軍警のヘリコプターは、少なくとも四十四人のアリカンドゥーヴァ川周辺の住民たちを救助した。救助に当たった警官たちは、英雄として被災者らに称えられた。

 

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