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今年の穀物生産、史上最高へ=10%増の370億ドル=130万人の雇用を創出=IBGE1・3億トンと予測

2月10日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】コンサルタント社のMBアソシアードは七日、今年度ブラジルの穀物生産が推計で三百七十六億ドル、昨年の三百四十億ドルを一〇・六%上回り史上最高になると発表した。この発表は、地理統計院(IBGE)の穀物総生産高一億三千二百二十万トンとした予測を裏付けるものとなった。この農産物取引によって百三十万人の雇用を創出し、二百五十万人が直接、間接その恩恵に浴することになると予想される。

 豊作と市況の好調が重なり、今年は「農業の年」といえそうだ。大豆を始め牧畜、綿、コーヒーは、国際相場が強気であるため当たり年であった。アグリビジネスは生産者の所得増加が、サンパウロ州西部や南麻州、マット・グロッソ州、パラナ州のトタクターや農業機器の販売増を促し消費市場も活気を呈している。
 大豆景気の相乗効果は著しく、農業のけん引車になっている。大豆生産高は昨年比一四・五%増の五千九百万トン。市況は昨年比の一五%増で全生産者の受け取り高は、昨年の百十一億五千万ドルから四八・一%増の百六十五億一千万ドルと見られる。生産原価に対する大豆の粗利益率は、一二・一%と全平均の三・二%を大きく上回っている。
 農産物の収穫による売上金は、三月から市場を潤す。穀類の総生産高は一億三千二百二十万トン、作付け面積は四千六百二十万ヘクタール。二月から国内百五十万台のトラックと五万台のコンバイン、三十五万台のトラクターが総出で収穫に取り掛かっている。大豆だけで二百万台の大型トラックが、満載される予定。
 品目別の値上がりは、コーヒーが昨年比三九・八%増で最高。五年間に及ぶ不況後の復活であった。金額にして昨年の十四億四千万ドルから、今年は二十二億五千万ドル。三番目が綿で、昨年の五億八千万ドルから今年八億ドル。四番目が米で、昨年の二十億九千万ドルから今年二十六億三千万ドル。不調であったのは小麦、トウモロコシ、フェイジョン、サトウキビ、柑橘であった。