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東西南北

2月11日(水)

 黒人の歯科医(二八)が三日、サンパウロ市北部サンタナ区で強盗に間違われたとして軍警六人に射殺された。事件の少し前にセールスマン(二九)が強盗に襲われ、軍警に歯科医が犯人だと証言。軍警二人が歯科医に向けて七発撃ち、二発が命中した。軍警は、歯科医はけん銃で武装し軍警に向けて発砲したと説明している。セールスマンは死体を見て、間違いと認めた。軍警はセールスマンの財布を歯科医のポケットに入れ、歯科医を犯人として事件簿に記入。後日、セールスマンは良心のかしゃくに耐えられず事実を証言。軍警六人は逮捕された。歯科医の父(五〇)は、息子は黒人だから射殺されたと怒っている。十日付伯字紙は、故意殺の可能性を示唆している。
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 アメリカ人がフォス・ド・イグアス空港入管で写真登録の際、ひわいなサインを出し連警に逮捕された。罰金五万レアルを払い釈放され八日朝、飛行機で米国へ向け強制送還された。罰金は同空港近くにある老人と子供のための福祉施設に寄付された。
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 八日未明、リオ市港湾地区の留置場から四十九人が脱走した。四十九人は留置場の一室の壁に穴を開け、鉄柵を倒し、正面玄関から逃走した。玄関には警備員は一人もおらず、扉には昼夜を通してかぎはかけられていなかった。ただ防犯カメラが取り付けられており、逃走者の人数だけは確認された。九日現在、逮捕されたのは二人だけ。
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 連警は六日夜、サンパウロ市南部ジャルジン・ミリアン区で二百五十キロのコカインとともに二人を逮捕した。コカインは冷凍庫の底、ソファーの裏側、たんすの奥に隠されていた。連警に大量のコカインが運び込まれたという情報が入ったという。