2月13日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十二日】ダッタフォーリャ調査は十一日、サンパウロ市民の五四%が「警察とは恐ろしいもの」と意識し、安全確保の象徴の四一%を上回っていることを明らかにした。十六歳から二十五歳の若年層では、警察に対する印象を恐怖と不安と回答したものが六八%に達した。警察機関に対する印象は一九九七年(七四%)を最低として改善に努めたが、まだ一九九五年当時の水準(五一%)にとどまっている。
黒人歯科医サンタ・アナ氏は三日、窃盗と誤認され拘束に抵抗したので軍警によって殺害されたという。歯科医が所持したとされる拳銃は殺害後、軍警が偽装工作したことも判明した。これで警察官も犯罪人も同程度に恐怖の目で見られている。
ダッタフォーリャ調査によると、警察が市民に恐怖の印象を与えたのは、サンパウロ州で一年間に七百五十六人の市民を殺害したことによるようだ。この数字は、前年比で三九・七四%増だ。
調査では黒人と混血黒人の若年層で、警察官が犯罪人よりも恐ろしいと回答したのは四五%。同質問で白人は三五%であった。
黒人と混血黒人の八六%が、理由もなく路上で警察官によって身体検査をされたという。白人は七一%。若年層の黒人と混血黒人では、九一%と多い。さらに若年層はこれまで、平均で一〇・六回も不快な同経験を味わったと答えた。
警察官にば倒されたは二〇%、殴られたは八%。黒人や混血黒人で見ると、ば倒されたが三八%。殴られたが二〇%。若年層の黒人や混血黒人では、平均四・四回殴られたと答えた。白人は二・二回で半分。
ペルセウ・アブラモ財団は人種差別に関する調査を行った。当局の人種差別を訴えた黒人は、五一%。軍警の人種差別が六九%、市警は二三%。白人係官による人種差別を訴えたのは七八%、人種に無関係は一二%。当局の人種差別が行われた場所は、市中で大衆の面前が六〇%。
サンパウロ市役所のブリット法務課長と海外で評判のカメラマン、ペレイラ氏は共に黒人。両氏は、当局の人種差別の存在を否めないとしている。問答無用とばかりに軍警が車から強引に引きずり出し、不審尋問をされた経験を語る。また外国の黒人大使は、人種差別を気にしていないと述べた。