下院、麻薬関連法案を可決=使用者への差別緩和=拘禁刑、治療義務撤廃へ
2月14日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十三日】下院は十二日、麻薬使用者を拘禁刑にする処分や、麻薬中毒の治療の義務付けを無くす法案を予備投票で可決した。
この法案は、麻薬を使用しているところを警察に取り押さえられた人物に対し、麻薬取引関係者であるか、それとも自発的に麻薬消費者になった人であるかを判断する権限を、警察ではなく、裁判所側に委ねるもの。
同法案の提案者であるパウロ・ピメンタ下院議員(PT=労働者党)は、「麻薬使用者に対する差別問題なども論議の対象になっている。この法案が可決されることは重要な第一歩を踏み出したことを意味する」と言明している。法案書は初め上院に提出され、下院に回ってきた時に訂正が入ったので、再び上院でチェックされることになる。
マルシオ・T・バストス法相は、この法案が麻薬使用者への差別を緩和するとしながらも、法案内容が完全な物だとまでは断言していない。
法相は、麻薬使用者と麻薬密売人の間にいる仲介的な存在の対処をどうするかを考えている。「麻薬使用者が友人に『麻薬を試してみないか』と麻薬を渡すことがある。この人物を麻薬密売人と同様に処罰するのは不平等ではないか?」と指摘する。
上院が同法案を可決した場合、警察は麻薬使用者をすぐ逮捕するのではなく、直接裁判所に麻薬使用者への対処を依頼することになる。
麻薬を使用しているところを警察に見られた人は、六カ月から二年の拘禁刑の代わりに、裁判所側から注意を受ける。そして奉仕活動の実施あるいは麻薬教育講座の受講のどちらかを五カ月間にわたって義務付けられる。再度麻薬使用を目撃された場合は、その期間が倍化する。
裁判所命令に逆らった麻薬使用者は一時的に、運転免許証の取り消しなどの個人権利を失うことになる。
この法案は国会で物議を醸している。
下院の中では、「画期的な法案」として評価する声が上がっている。「麻薬使用者の逮捕・拘禁に対する許容法案である。超現代的な法案だ」と、ジョゼ・E・カルドーゾ下院議員(PT)は支持する。
一方、麻薬の使用意欲を刺激するものとして反対する声も上がっている。アウベルト・フラーガ下院議員(PTB=ブラジル労働党)は、「家に帰ってから子供たちに『国会はマリファナの使用を認めたんだ』言わなければならないことを自分は恥じている。こんな法案が予備投票で可決するなんて恥辱にほかならない」と厳しく批判した。
これに対しジョアン・パウロ・クーニャ下院議長(PT)は、この法案が麻薬を使用する意欲を刺激することはないと主張している。