2月17日(火)
決まるのは役員ばかり…。十四日午前九時半からブラジル日本移民百周年記念祭典協会(上原幸啓理事長)の臨時総会と理事会が行われ、副理事長二十一団体が承認され、三月十五日まで百周年記念事業の第二次募集を実施し、同二十五日の次回臨時総会で同事業案を決定することが発表された。また、副理事長団体を五十団体に増やすことが正式に発表され、初めての会計報告では赤字スタートだったことが明らかにされた。
リオやミナス、マット・グロッソ・ド・スルなどの遠方からも、合計六十三人の出席者が集まった臨時総会だったが、承認済みの副理事長九団体に、新たに二十一団体(文末に掲載)を追加することが拍手で承認され、わずか二十五分で閉会となった。
現在の定款では「三~三十団体」となっているが、次回臨時総会では「五十団体」に増やす方針であることが正式に発表された。
副理事長団体、サンパウロ日伯援護協会の菊池義治副会長は、臨時総会後の理事会の中で、「副理事長ばっかりいっぱい作って、それで委員会がきちんと進行していくのか。お金だって、文協から借りているようじゃ、心配だ。早く移民とその子孫が一緒になって応援できる体制を作らないと、会議が本論に入らないで、いつまでも空回りするだけ。もう三年ちょっとしかないんだから、みんなの意見を尊重してやっていく努力が必要なのではないか」と真摯に問いかけた。
しかし、執行部側で答える者はなく、議長の岩水マリオ専任理事は聞き流すかのように次の発言者を指名した。
理事会では伝田英二財務専任理事より簡単な会計報告が行われた。同祭典協会は正式な団体登録を終了し、銀行口座も開設した。現在までの収入は一万一三四〇レアル。支出が一万五四七〇レアルで、うち文協が一万〇九四八レアルを立て替えている。支出のうち、四五二三レアルは事務所の備品やコンピュータ購入に使われた。
現在、ブラジル銀行の口座には六六一二レアルの残高があるが、文協からの借入金を引くと四二九四レアルの赤字となる。
すでに月額五十レアルの会費を一年分まとめて支払った団体や会員もおり、伝田専任理事は「五口分もまとめて払ってくれた個人もいた。みなさんの協力に感謝したい」と述べた。
続いて、吉岡黎明プロジェクト委員長が報告に立ち、記念事業選考の基本方針として、「一地域に利益をもたらすのでなく、全伯に関係するもの。日系だけでなく、ブラジル社会全体に貢献するもの。将来の若い世代に影響を及ぼすもの。そして、日系社会の総意が得られるもの」と説明した。
また既に提出済みの四十四事業案を主催か共催か、何年に実務を開始するのか、重要度順、進行度など五種類の分類をしたことを発表した。なかでも、「重要度による分類」では最重要が十一件、重要が二十件、普通が三十件と公表。出席者から「どの事業案が最重要に選ばれたのか?」との質問がでたが、「今後の審議に差しさわりがあるので、公表できない」と吉岡委員長は断わった。
三月十五日までを記念事業案の第二次募集期間とすることも発表。同二十五日に臨時総会を開いて、最終的に記念事業案を決議することになっているそう。つまり、十五日から二十五日までの間に、選考委員会が全ての事業案を審議し、最優秀案を選考して臨時総会で承認をえるという手順になっている。
吉加江ネルソン宮崎県人会長から、選考基準を公表してほしいとの質問がされ、吉岡委員長は「まだ基準はできていない。早急に検討し、三月十五日までに記者会見を開いて公表する」と答えた。すでに選ばれている選考委員名も、記者会見で発表するとのこと。
途中、壇上中央に座っていた上原理事長は、UPKのカラオケサンパウロ州選手権に出席するために退席、中沢宏一県連会長(祭典協会副理事長)が代理を務めた。
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【新副理事長団体】
▼聖南西スポーツ文化連盟(森圭一エリオ会長)▼汎ソロ連合日伯文化協会(船田佳幸会長)▼サンジョゼ・ド・リオ・プレット日伯文化体育協会(當眞嗣合会長)▼汎パウリスタ連合日伯文化協会(藤沢国男会長)▼リベイロン・プレット日本文化協会(黒石光男会長)▼ミナス日伯文化協会(ケイジ岡崎美智子会長)▼西部アマゾン日伯協会(村山惟元会長)▼バイーア日伯文化協会連合会(多原敏弘会長)▼ABC文化協会(清水明カルロス・ロベルト会長)▼サンベルナルド・ド・カンポ日伯文化連合会(波多野幸夫会長)▼オザスコ日伯文化体育協会(高清会長)▼汎スザノ文化体育農村協会(上野ジョルジ会長)▼ウセギ連合会=グアルーリョス=(大野ノブオ・カルロス)▼サントス日本人会(遠藤浩会長)▼中西部日伯協会連合会(林繁会長)▼ゴイアス日伯文化協会(松井ジャジル会長)▼レシフェ日本文化協会(岩田健一会長)▼ビトーリア日系協会(中村ヒデキ会長)▼南日伯援護協会(麻生陽会長)▼リベルダーデ文化福祉協会(池崎博文会長)▼カンピーナス日伯文化協会(矢島康弘会長)