2月18日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十七日】連邦警察は十六日、ジニス容疑者の私宅でコンピュターやフロッピー、銀行預金明細、電話の通話明細などを押収した。同容疑者が、現政権で国会対策副委員長に就任後の行動を調べるため、連警は関係書類を集めた。ジルセウ官房長官は、同容疑者の不正行為関与をPTの政権担当以前の不祥事で、政府とは無関係であるとした。ルーラ大統領は、いわくつきの人物を政府要人に起用したことを不快としている。
同容疑者のブラジリアのアパートを始め、ゴイアニア、アナポリス、リオデジャネイロ、サンパウロ市の私宅も一斉に捜査された。メモも含め現政権で活動中の証拠物件一切を押収された。連警はリオ連邦裁判所へ、銀行明細と電話明細、資産明細の開示許可を求めた。
同容疑者から便宜を受けた賭博業者ラモス容疑者と業界の大物とされる共営者メシアス容疑者の事務所も、家宅捜索をした。法務省と連警上層部は同事件に検察庁職員が関与し、テープの録画を連警職員と空港公団の合作とみている。いつから空港公団が同テープを保管し、なぜ今公表したのか疑問とされている。
一方、官房長官は不祥事をPT政権の誕生以前に、リオデジャネイロで起きたこととし現政府とは無関係であると声明を発表した。連警の捜査で同事件は、一件落着とした。
ルーラ大統領は地方選挙が行われる今年、同事件が持ち上がったことで全容の解明を要求した。官房長官が昨年から事実を知っていて早期処分をせず、今日まで放置したことで、大統領は不快の意を表した。大統領府は、同事件に端を発するセーラ陣営の波状攻撃到来に備えた。
週刊誌報道の背後で、セーラPSDB党首とアンテロ・P・バーロス上議が糸を操っていると、PT首脳部はみている。両氏の私生活のスキャンダル探しで、PT党員が奔走中。大統領は、十六日の予定表を中止した。グシケン長官やドゥッダ氏、ドゥルシ総務長官などと同事件の善後策を協議するため、大統領はプラナウト宮に引きこもった。