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国会調査委の設置阻止へ=政府・与党・両院が合意=官房長官 政治生命かけ防衛=賭博業者、GO州にも献金

2月19日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】大統領府は十七日、前国会対策副委員長の汚職に関する議会調査委員会(CPI)設置を阻止する方向で政府と与党、連立与党、議会との合意に達した。与党上議連盟は当初、二〇〇二年の国会議員選挙に対し全議員の費用調査を命じ、与党内に足並みの乱れを引き起こした。ジルセウ官房長官は、CPIを設置するなら辞任すると宣言。大統領府は最終的に、アントニオ・C・マガリャンエス上議周辺のPFL議員にまで、幅広い支援を取り付けた。

 前国会対策副委員長のジニス容疑者が二〇〇二年、リオの賭博業者からPT議員の選挙資金を献金させたとする疑惑で事実解明を要求するCPI設置がアンテロ・P・バーロス上議(PSDB)から提議された。
 与党上議らは、リオ選出議員と選挙資金源に限らず、前政権の公社民営化と不正資金の流れを徹底解明することも要求していた。ロゼアナ・サルネイ上議(PFL)のルヌス社の金庫に保管されていた百三十万レアルの現金にも調査が及ぶことで、サルネイ上院議長は憤慨した。
 大統領府は「CPI阻止工作」と命名し、上議らに圧力をかけた。連立与党のPMDBもCPI設置阻止に合意した。
 CPIを設置するなら辞任すると表明していた官房長官と側近らは、議員らに電話で阻止への合意を取り付けた。ルーラ大統領も州知事らに電話するなど、大統領府はCPI阻止で大わらわであった。
 CPI設置を疑問視していたタッソ・ジェレサッチ上議(PSDB)は、PTが前政権の不正行為も含めて阻止する作戦に態度を硬化した。同上議はCPI設置を支持することになった。阻止するのは、後ろ暗いからだという。
 一方、連邦警察は大統領府管轄の情報局(ABIN)の協力を得て、ブラジリア空港の撮影現場を検証した。録画されたテープの保管経緯とPSDBに渡った取引の背景などを調査する。
 連警の押収書類から便宜を受けた賭博業者は、毎月千四百万レアルをゴイアス州政府へ支払ったことが判明した。その他、南リオ・グランデ州やリオ州のしがらみも解明する。