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美人ママ持つ娘の悩み=美容に投資する母=ライバル意識燃やす子も

2月21日(土)

 「わたしのママは人魚のようにキレイ・・・」。一九八〇年代に肉体美を維持することに目覚めた女性たちは、運動やダイエット、高価な化粧品、形成手術など、美容のための努力を惜しまず続けてきた。今、その女性たちは四十~五十代の母親。逆に子供たちは早熟傾向であり、悪く言えば昔の少女たちより老けて見える。完璧なほどに保たれた容姿の母親を持つ娘たちは、「自分も美しくなければならない」という圧力を感じながら育ってきた。母親をライバルのように見る娘もいるという。ジアーリオ紙は有名人母娘四組をインタビューした。(ジアーリオ・デ・サンパウロ紙一日)

 ブルーナさんは十七歳。十八歳のボーイフレンドと付き合っており、大学では広告学科を専攻した。一見普通の女子大生と思われるブルーナさん、実はタレントのソランジェ・フラゾン(四一)の娘である。
 「ジム通いして肉体美を維持し、常にきれいな格好をして歩かなくちゃならない。精神的な圧力を感じている。母の美しさは悩みの種です」と打ち明ける。
 ソランジェは思春期の女の子の服装が大好き。それを着てもそれほど違和感のない体形の持ち主である。子供は娘二人に息子一人。三人の子持ちとはとても見えない。「娘たちと一緒に散歩するのを控えている。三人でいる時に、わたしだけに『キレイですね』という人が実際に幾人かいたから。娘たちに気を使っているの」と、ソランジェは話す。
 心理士のローゼ・メラメドさんは、「娘が精神的な圧力を感じる理由は、自分と母を比較し、自分自身を責めているから。特に母が有名人の場合は、周囲が『子供は親よりも可愛い』と思い込む傾向もあるため、余計にコンプレックスが強くなるのだ」と、母に対するライバル意識の原因を説明する。
 それでも、ブルーナさんとソランジェは仲が良い。「こんなにキレイなママを見せびらかすことのできる子供はそう、いないからね」とブルーナさん。でも自分のボーイフレンドが母をキレイだと言うと怒るそう。
 歌手のタニア・アウヴェス(五〇)も美しいママの一人である。娘のガブリエラ・アウヴェスさん(三二)は、タニアの元ボーイフレンド二人と付き合ったことがあるという。「うちのママは体の各部分に専用のクリームを使うのよ」と笑う。
 二十年前、美しさの象徴としてうたわれたTV司会者のモニケ・エヴァンス(四七)は、バルバラさん(一二)の母親。「娘は一時期、自分を醜いと思い込んでいた。今ではそのコンプレックスを乗り越え、わたしよりもおしゃれ好きよ」とモニケは自慢する。
 派手な服装が大好きだった女優クラウジア・オハーナ(三八)は、今では大人の雰囲気を漂わせる、落ち着いた色合いの洋服を着るようになった。だが、彼女にそっくりな娘のダンダーラさん(一八)は、かつてのクラウジアのように派手な服装がお好み。外見の類似によるトラブルは、二人の笑い話の中によく出てくる。
 「娘はイベント会場などでよくわたしに間違えられる。わたしも、自分の昔の映画を見るとつい『見て、ダンダーラが出てるわ!』とからかっちゃう」とクラウジア。「娘は大学で映画学科を専攻し、女優としてバイトしたこともある。美容関係でもわたしが見本となっていることは明らか。でもそれについて娘はあまり話したがらない。少し気にしているのかも」。

 

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