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選挙に現政権の不祥事利用=野党、与党にゆさぶり=大統領府の倫欠如突く

2月24日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】野党PSDBとPFLの党幹部は二十一日、ジニス元国会対策副委員長の不祥事をもって与党にゆさぶりを掛け、十月の地方選挙を戦う方針だと述べた。
 野党連合は大統領選で採用したPT戦略を逆手に取り、与党の倫理観の欠如と矛盾を攻めることにした。元副委員長はリオ州政府の高官時代、賭博業界に汚職構造を構築した容疑がある。さらに大統領府が官房長官側近として起用したことで、政権の中枢にまで迫る戦略だ。
 ジニス元副委員長が賭博業者に賄賂を要求し、与党議員の政治献金に使ったとするTV報道で、手ごたえがあったと野党はみた。与党の潔白は欺瞞で政治能力は拙劣というのが、野党の政府攻撃でうたい文句とする。選挙戦が白熱するのは六月、それまでに不祥事を暴きあおる方針だと、マデイラPSDB選挙対策委員長はいう。
 元副委員長の事件暴露は、政府への集中攻撃に適時打であったとしている。国民は、現政権と前政権を比較する。PT政権には経済も社会福祉も、見えるものがない。PSDBの所属知事が統括する州でPT知事との差を、国民は知ったと、野党はみている。
 全国に五千五百都市があり、九五%は自立困難な小都市。小都市は、政治的に他の都市と連合しないと都市として機能しない。野党は地方で優勢なので野党同士の連合を進める。
 大統領府は不祥事について口外することをタブーとし、政治不在への懸念を否定した。ジェノイノPT党首は、政府関係者は元副委員長の事件に一切関与していないと強調した。ジルセウ官房長官は同元副委員長を側近として起用したことで野党に弁明することを希望した。官房長官を解任する意志はないし、取引する考えもないことをPTは表明した。